からだ 田が規制
間村長

ラウンジでくつろいでいると
アブが飛んで来て
前歯がくすぐったい
娘のリラが微笑(ほほえ)む
乳母の介入を五月蠅(うるさ)く思う
ボールが飛んで来ると避ける
俳句に反対する
羅漢像を拝(おが)む
寄生を考える
田が規制を受けるのだ
ラウンジで櫛で髪をとかして
くたくたになった心を
寛(くつろ)がせる
何をやってもルーターが足らぬと思うから
アブが飛んで来ると
前歯がくすぐったいのだと思う
娘のリラはミーハーだ
東大の博士と結婚した
乳母は鉄道を爆破してやかましい
Valがボールを投げるから避けるのだ
今ではドイツ語を勉強し始めて
静かに成った
俳句に反対するのは鉄道だからだ
羅漢像を拝むのは原っぱに石があるからだ
寄生を考えるのは長野県だからだ

とにかく田が規制を受けて居る


自由詩 からだ 田が規制 Copyright 間村長 2017-06-25 03:29:51
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