紫陽花
佐白光


 雨の匂いが舞い降りる季節

 あの人のこと 思い出す

 待ち合わせは銀の鈴

 待たれるより 待つほうが好き

 発車のメロディー流れる前に

 雨が好きなあの人と

 紫陽花の小道歩きたい

 腕を組む 手を繋ぐ 寄り添って

 ただ 並んで歩きたい

 見てもらいたい 真っ白な花

 キャンバスのように 染められるのを待っている

 一つだけある 青い花

 それが私だと気づいて欲しい

 腕を組む 手を繋ぐ ただ寄り添って歩きたい


自由詩 紫陽花 Copyright 佐白光 2017-06-23 02:21:33
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