蛇さんへ
るるりら



ねこじゃらしが空を くすぐっているあいだに
蛇が玄関を激しく叩いたことがあった
蛇足めいた説明は一切いわない蛇だった
ただただ呪いの言葉でできた体躯ごと体当たりで 戸を叩く

あまえられない自分は なぜだ
あまりじゃないか
ああ無常
ああ あほんだら
手も足もでないぢゃあないか

そこにやってきたのは
枯れているときがいちばんやさしくゆれる ねこじゃらし
つい太陽がくすぐられて 大笑い
風が 太陽をくすぐることもあるんだぜ
雨が きみの蛙を育てるように こちょっとな
藪からぼうでいいから わらっておくれ ゆうらりゆるり こぉちょこちょこ


自由詩 蛇さんへ Copyright るるりら 2017-06-21 14:21:47
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