「線」に憧れるワタシ
まいこプラズマ

「線」だと信じていたものは
2つの物体が激しく衝突して
へしゃげ合った境界でした
あるいは
引いては寄せる波打ち際だったり
刻々侵食され崩れる海岸だったり
そんなものでした

世の中は
「何か」と「何か」の関係の間で生まれる
「境界」ばかりで「線」は見つからない
それでもワタシは
「線」に憧れるのです

たとえば
ほら
「みんなで支え合って生きたい」
って書くと体裁はイイけどさ
ちゃんと独りで生きてなきゃ
誰にも優しくしたりは出来ないのも知っている
ワタシは
結局嘘っぱちで生きてるみたい
ワタシは
コップに注がれたオレンジジュース
みたい

ワタシの輪郭線はワタシの輪郭線じゃ無く
注がれたコップの輪郭線だからね

嗚呼
消しゴムかけまくって
ザラザラに毛羽立ったケント紙の上を
ガリガリ引っかかりながら
Gペンで描かれた
黒インク滲みまくりの
線で
ホントのワタシの輪郭を囲んでみたい






自由詩 「線」に憧れるワタシ Copyright まいこプラズマ 2017-05-31 20:57:15
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