春微睡む
坂本瞳子

ふと眠くなるのを
春のせいにする

怠惰な気持ちで溢れ
意欲という言葉すら忘れ

のんべんだらりと
日がな一日を過ごすというか

半分寝ているような心持ちで
過ぎゆく時間を眺める

暖かな陽射しの中で
もう目が覚めなくてもいいとさえ思ふ

芳しい花弁に埋もれて
ただひたすらに堕ちてゆく


自由詩 春微睡む Copyright 坂本瞳子 2017-04-20 00:09:37
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