廻る
鷲田

燃える火の中心地の要素を
分解して、解読すると
見えない形をした「動機」という
怪物が現れる

今日一日を元気に過ごすことに
疑問を持ち始めると
この動機という怪物に
火でも噴いてもらわなければ
世界は廻らない

大人になりたくない子供は沢山いるが
たぶんそれは正解である
大人にはいつも理由が必要で
面倒くさい
大人としての正義が横たわる

無邪気な笑顔は最強の生き方である
だから子供は大人より強い
何も気に掛けず、シンプルに、
我武者羅に走り回る

ただそれだけ
ただそれだけ

それだけの単純なリズムが
今日の夕刻に校庭に一斉に集まり
夕日が落ちる赤影の空の中
世界を確かに廻していた


自由詩 廻る Copyright 鷲田 2017-04-06 17:06:19
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