春待ち
はるな


さくらの花びらのみしりとひらくときの
衣擦れみたいなわずかな音をたべる春待ちたちはやさしい
わきあがるように生まれては こすれるみたいに消えていく

意味のないやさしさはごちそうだ
生温い氷を抱く夕暮



自由詩 春待ち Copyright はるな 2017-04-01 00:31:50
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