紙ひこうき
讃岐どん兵衛

紙屑にはできなくて

飛行機で飛ばそうとして

すでに折れてしまった翼じゃ

真っ直ぐに落ちてゆくだけ

そんな時 いつだって

拾いあげて

広げたら 濡れていて



もう戻れないあの日々が

重ならない雲は走る

すべてを見渡せた

永遠が似合っていた



目を閉じれば笑いながら

駆け寄って来てくれそうな

そんな時 いつだって

追い抜かされた

人の背中 霞んで



もうこんな不器用な

こころが自分なら

真っ直ぐな道ならば

遠回りでも構わない



もう戻れないあの日々が

重ならない雲は走る

すべてを見渡せた

寂しいほど温かくて



もうこんな不器用な

こころが自分なら

真っ直ぐな道ならば

遠回りでも辿り着ける


自由詩 紙ひこうき Copyright 讃岐どん兵衛 2017-03-11 01:00:39
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