たとえそれが逆行しているとしても
within

ちりぢりになる私達の細胞たちは
約束を破ったことを後悔しながら
元の、自分たちの家族の待つ家に帰るのだ

家を守る犬神の
祀られた神棚の
榊に込められた思いは
安住の切なる希望

私達の身体は還るのだ
跳ねるような鱗を持った肉体に
私は後悔に満ちているが
明日はやってくるのだから

現在時、私はまだもがいている
泥沼の中で
私達の生きる方向に向かって
足を踏み出そうと

朝日が昇れば
また積み上げる
新たな家の柱を打ち立てる
さえぎられても 目の前を塞がれても
私は諦めない


自由詩 たとえそれが逆行しているとしても Copyright within 2017-02-26 07:46:10
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