粉糠雨の街灯
るるりら



都市は 心の模倣だろう
粉糠雨に 街灯が燈る
心の溝にも 点在した明るさが次第に道になる

見えない糸で繋がる送電線
車のように動きまわる明かり
しずかに一人きりの夜をともす蝋燭

すべての明かりが繋がることを想うと
星座が現れる
ひとつひとつの星々の歴史を
理解することはできなくとも
無数の明かりに わたしは抱かれて

朝だというのに 薄暗く
空気も凍り付いているけれど
あなたを想うと
私の心は 星座になる
あなたの歴史と わたしの歴史を超えて


自由詩 粉糠雨の街灯 Copyright るるりら 2017-02-22 09:02:58
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
メビウスリンクにも投稿した作品