ラリ子とオッサン
花形新次

ネット上の出来事なんて
所詮バーチャルなのだから
私が私以外の誰かになったって
それを咎められる理由はないの
私以外の人達が
全員同一人物だったとしたって
私は何も言わないわ
そんなこと
当然あり得ると
分かってやっているものよ
だから
そのネットの特性を生かして
嘘八百並び立てて他人を攻撃し
危うくなったら
書き込みを消したり
とんずらして
なかったことにするのを得意としている
あのオッサンから
非難されるなんて
思いもしなかった
私が適当にでっち上げた
私も忘れていたことを
未だに覚えていたなんて
しかも信じていたなんて
ちょっとがっかり

オッサン、あんた
悲しすぎるわよ

ねえ、オッサン
もうダメなんじゃない?

一緒に死んであげる

嘘だけど




自由詩 ラリ子とオッサン Copyright 花形新次 2017-02-12 00:17:06
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