「今」

色が見える
肌触りを感じる
匂いと、
匂いとみたいに立ち上る情感

一瞬が光の速さで
私たちが気がつく時にはもうすでに
少し過去だ
今とは、悲しいかな少し過去だ


詩のようなものを書く時
私達はその
速さに挑戦している
気がする


あの時確かに駆け抜けていった
ストロボみたいな
しかし気配もなくひどく静かな


もう
誰もが忘れてしまったかような
はじめから
何もなかったかのような
あの「今」を捕まえたい


この膨大な影の中から
あの「今」を捕まえたい


そして証明したいんだと思う
のっぺりした過去に埋もれがちな毎日に


私達が本当に生きているフィールドは
ひたすら五感が追いつかないほどの速度で
直視できないほどの輝度を持つ輝きの


連続描写であるということを





自由詩 「今」 Copyright  2017-02-11 14:11:19
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