それは「表現」ではなく「現象」なのです
ベンジャミン

まずは詩を読んでください。

  君の手をにぎる


君の手をにぎる
一生懸命話しかけても
君は空の話ばかりする


君の手をにぎる
君は空を眺めているのに
まだうつむいている


君の手をにぎる
君の見ている空が
赤く染まるのを待つ


君の手をにぎる
君が見ている空のように
大きくはないけれど


君の手をにぎる

君の手は
にぎられていることに気づいている



まず一連目ですが、「動作」から浮かび上がる「心象」を表現しています。
次に二連目ですが、「動作」から及ぶ「心象」を「現象」として表現しています。
そして三連目ですが、「動作」が「心象を動かす」ことを「現象」として表現しています。
さらに四連目と五連目ですが、「動作」「心象」そのものも「現象」として表現しようとしています。

つまりそれは「表現」ではなくて、書かれているそのものが「現象」なのです。
「心象」と「現象」は区別されるものではなく、常に同時に存在していると、僕は考えています。

さて、、、まぁ こんな感じです。実はうまく言えません(笑


  



散文(批評随筆小説等) それは「表現」ではなく「現象」なのです Copyright ベンジャミン 2005-03-06 19:04:44
notebook Home 戻る