涙のカタチと笑顔の色
冬野つくし
子供なんて親が元気なうちは連絡すらよこさないものだ
娘がいる
私の元を離れてもう四年が経とうとしている
その間の連絡は
一人暮らしの頃はそれでもマメだったと思う
今の彼と暮らし始めてから
殆ど連絡が無くなった
何故か
知る術は無いのである
親ひとり子ひとりで心配性な私は
時折メールをしてみる
返信は気が向いた時だけ
悲しいけれど
親の存在なんてそんなものなのかと諦めているが
それでも返信が来ると嬉しくて
嬉し泣き
娘がどんな考えでいるのかなんて分からない
「もうすぐ誕生日だね。誕生日には帰っておいで」
「帰れるか分からない」
なんとも素っ気ない返信
でもきっと
帰ってきたら最高の笑顔で迎えるであろう自分の姿が想像出来て笑えてくる
私はやはり母親なのです