魂の体験(改訂)
ひだかたけし

夜陰、
一つ魂の
浮遊し出す
夢底の生動へ
宇宙の大海原へ
肉の体抜け五感停止、
ウットリとハッキリと
大きな意識の渦に呑まれ
大きな意識の渦を呑み

(肉のうちに
  疼く力
  感じないならば、
   詩を歌い書き刻む
    何の必然があるのか)
 
天体間の旋律
凄まじい響き
貫き貫かれ掴む
響き分節化される
その声、一言一言を

(桃の色流れ込む朝靄のなか
波は夢心地のまま走り立ち崩れ
静かに明るみ始める一日に
無数の精霊の影また影
伸びたり縮んだり
踊る、躍り、舞う
綿絹に覆われた海面を)

響き、凝集し
溶解寸前の音塊、
力となり
流れ出し流れ込む
独り己の魂に
声の道筋を指し示し












自由詩 魂の体験(改訂) Copyright ひだかたけし 2017-01-28 12:01:09
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