一太刀の風
朝焼彩茜色



漲る華は
 漲る風は

タッタカタッタカタッタカタッタカ・・・・・・

 燦の瞬き 一太刀の風 古から辿り着いた華の馨り

仰ぎは空
 鑑の空

キーキーキーキーキーキーキーキーキー・・・・
 
姿勢低く鬣の揺らぎを追って昇ってゆく
 夢の世界だけの翼に 期待しながら 何かを翼に
 似せる訳もなく

 あたしは翼を生む

瞳で風の冷たさを噛みしめながら一太刀は降りてくる
 上から上から
       降りてくる


 褐色の風 ただ風が吹いている
 そんな日に思い出す
 
 また時代に心変わりしたら 一太刀
 風を斬るよ
 きっと何度目かの礎を築いた時
 漸く


自由詩 一太刀の風 Copyright 朝焼彩茜色 2017-01-24 15:42:53
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