不死鳥のような夜
吉岡ペペロ

夜を歩いていると

町が優しく見えるようなことがある

いま抱えていることも忘れて

風や足音や

ひかりや匂いにこころを放つ

さらさら揺られながら

すべてを失いながら

幼いころに戻りながら

子供みたいな未来を見つめている


こんな暮らしなんて

描いてもみなかった

こんな気持ちのうちに

不死鳥のような夜を

歩くしかないなんて


夜を歩いていると

町が優しく見えるようなことがある

いま抱えていることも忘れて

風や足音や

ひかりや匂いにこころを放つ

さらさら揺られながら

すべてを失いながら

幼いころに戻りながら

子供みたいな未来を見つめている






自由詩 不死鳥のような夜 Copyright 吉岡ペペロ 2017-01-21 21:23:48
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