続きは受け入れちゃいけない
竜門勇気


街につながるドアが
この家には有るのに
開けることをためらうのは
誰かが着せた僕の罪なのか?
正解は二つ
違うとNO
ギターを肩に下げる
ヘッドフォンにめいいっぱい音をぶち込む

汗と油の染み込んだ
腐りかけのダウンジャケット
キチガイばかりの世界
鏡の向こう
キチガイが僕の真似をする

羽でできた眠りが
ため息で吹き飛んだ
ドアに鍵がかかる音がする
開けるつもりのないドアが
僕を拒否する
それは何の兆しなんだろう

逃げることも出来ないと
決めつけてあたりを眺める
あぐらをかいたまま
半開きのドアにまた鍵がかかる
ごちそうさん
なんだか腹が一杯で
またここでやめちまうみたいだ
なんだか心がわかりすぎて
またここでやめる気みたいだ

明日目がさめて
昨日の続きのつもりで
世界は僕を包む
でも
そんなもんでわかったつもりにはなれねーよ

続きははじめちゃいけない
あの先に行っちゃいけない
昨日の終わりのつもりで
目を覚ましちゃいけない
続きははじめちゃいけない
続きは受け入れちゃいけない


自由詩 続きは受け入れちゃいけない Copyright 竜門勇気 2017-01-19 09:18:41
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