待つ
星丘涙

気のふさぐ冬の朝

落ちてゆく 堕ちてゆく

こころ ひとつ ふたつ

凍てつく川に浮かぶ悲しみは

思考を歪めながら笑った

冷たい風に吹かれても

答えは見つからない

ただ うな垂れ

鈍る感受性を抱きしめた

求めても すぐに春は訪れない

諸行無常を認めつつ

狼狽しながら冬を超える

気のふさぐ冬の朝

落ちてゆく 堕ちてゆく

こころ ひとつ ふたつ

桜の木の枝を見上げ

溜息をついた

春はまだ遠い



自由詩 待つ Copyright 星丘涙 2017-01-18 18:32:05
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