いまだもて
坂本瞳子

煩わしいほどに
ざわつく
この胸が
嘘をつかせる

曇り空を
繊細な細い指で
覆い隠しても
迫りくる罪悪感を
全身に浴びる

閉じ込められたい
欲望は渇くことを知らず
飛沫を散らし
白い月を求め
また彷徨う


自由詩 いまだもて Copyright 坂本瞳子 2017-01-17 23:47:04
notebook Home