朝景
葉leaf



始まりと終わりがきしみ合う早朝
雲は空に予言を描いた
行き交う自動車たちは
始まりと終わりの狭間を
どこまでも突き進んでいく
地上で最初の花が散った
地上で最後の花が開いた
人々の日常はごく些細に
始まることも終わることもせず
ただ永遠の波のように
生活を照らし出すだけだ
始まりも終わりもない
この雑音にまみれた日常に
一人の人間が立ち上がり
空に雲で完全な始まりを描いた


自由詩 朝景 Copyright 葉leaf 2017-01-13 04:02:21
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