深夜病院にて
吉岡ペペロ

息が落ち着かない

頭痛がする

もう2週間ぐらい続いている

真夜中頭痛で目をさました

病院へと車を走らせることにした

居住エリアを入れて脳神経外科、急患、夜間で検索し

一件は専門の先生がおらず、二件目をはつながらず

なるべく行きたくなかった三件目がお待ちしていますとのことだった

病院に着いて受付をすると、ここへは初めてかと聞かれた

すこし迷ってそうだと答えた

10年前の深夜、この病院に来たことがあった

30分以上待って煙草臭い茶髪の医師が現れた

まあ、こんな時間に来ても、たいした診察はできないからな、

彼は開口一番そう言った

その口のきき方はなんだ、医者はサービス業だろ、

医者はサービス業じゃない、

サービス業だ、

そんな問答がくだらなさすぎて診察室を出た

そこらにあった車イスを数台投げ、怒鳴りちらして病院をあとにした

だからほんとうはここへは2度目だ

どの程度までの過去が記録されているのだろう

保険証を見ながら受付の男がパソコンをカタカタやっている








自由詩 深夜病院にて Copyright 吉岡ペペロ 2017-01-02 15:16:03
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