路地裏の娘その後
もっぷ
黄葉がまぶしく感じられる頃が好きだ
そのかがやきはきっと涯をよく悟っている
憧れはあこがれのままに いつも
同じ路を行く あの日日の 路地裏の娘のままの
行き止まりはどこにでもあって
そこを透明な風として抜けるすべを知っている
そのまま
消えたおんなになりたい 帰りたくない
あてのなさを一つ歌えば
自販機もほほ笑むはず お釣りの取り忘れ
ありがとうと見知らぬ人に ありがとう
そして集まったコインたちでわたしは粗大ごみ処理券を買い
明日からの十二月に備える 予定のない
わたしのためだけの十二月に備える