おばあちゃん
梓ゆい

痛む足を引きずって
遠くの街からやってくる孫娘の手助けを支えに
お茶とお菓子を出す齢88の祖母の姿は
台座に座り穏やかに微笑む仏様よりも尊い。

二人で並び茶をすすり
縁側で転寝をする秋の午後

背中を丸めた祖母の横顔は
ゆりかごで眠る赤子のように可愛らしい。


自由詩 おばあちゃん Copyright 梓ゆい 2016-11-30 03:15:37
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