満ちていく
葉月 祐





あの時欠けた皿の中に
零れる程に盛られた言葉の山


ひとつひとつが愛おしい
そのすべては
あなたであり 君である


失われた言葉の行方
見失った誰かの胸の内も
いつかまた再会できると
根拠も無いのに
願いを越えて 思ってしまった




朽ちない願いは祈りから心となり

その心はいつか花となりどこかへたどり着く

宛先は記入しないでおこう

誰かの元へ届いた時は さて、何と言おうか





言葉のすべてが あなたであり 君であり わたしである



心はそのまま あなたであり 君であり わたしである














自由詩 満ちていく Copyright 葉月 祐 2016-10-31 00:48:56
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