ポインセチア
藤鈴呼


少し前までは
赤い葉と言えば 紅葉
どこもかしこも 人で溢れ
彼等は 喧騒の中心で
静かに 物乞いをしている
祈りのような 存在だった

はらはら
舞い落ちる その前に
きらきら
手一杯に 幸せを魅せて

そのまま
そのまま

わたくしの 掌へ
柔らかさ 一つ 残した

今では 目に映るものの他に
音が 響いて来る
リンリンと鳴る 鐘の方が
ヒロインのよう

煌びやかな ドレスまとって
注目を 浴びているの

でもね 私 忘れない
あなたが 一番
キレイだったよ

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自由詩 ポインセチア Copyright 藤鈴呼 2016-09-17 23:04:56
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