骨
奥畑 梨奈枝
弱き心を西陽と吸って
道すがら酒に酔っていた
雨上がりの川は強く荒く
木々を幹ごと攫っていった
アスファルトを抉る竹の根と
路傍に窄むアサガオと
君らがいつか開くとき
僕らの骨は電気が流れ
きっと僕らを正しくさせる
弱き心の火が消えて
西陽は山へと帰って行った
手元にあるは空き缶で
川は魚を泳がせていた
自由詩
骨
Copyright
奥畑 梨奈枝
2016-09-06 15:16:42
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