夜の国
やまうちあつし
眠れない夜が好き
(二行目は思いつかなかった)
ペットボトルの水を飲み
ソファで何もしないことをしている
新聞で読んだ伝説によると
こんな夜には黒豹が
宝石を探してうろついているそう
カーテンをしめきった向こうに
ひょっとしているかも
(十行目は思いつかなかった)
戸惑いというカーディガン
ペットボトルの水を飲む
これだから眠れない夜が好き
(十四行目は思い出せなかった)
わたしは猫の顔に戻って
だれかを思い出している
自由詩
夜の国
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やまうちあつし
2016-08-19 15:20:43
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