冬のプロペラ
藤鈴呼


草木も太陽に向かって伸びるんだもの
心も開いて活きないと

私はオープン
なんて豪語している内に

オーブンで カリッカリに焼かれるような言葉を
発しては いないかと
ハッとする

どこからか 図々しく
どこからが ズーズー弁

早弁しながら 考える
この次は 何と言って 打ち負かそうか

勝ち負けダケが 勝負じゃあないのに
黙ったままで 見つめるゲームも あるんだよ

にらめっこをした過去を 思い出しては ニヤリ
ゴムとびをした過去を 飛び越えては ふわり

私は 上手く 飛べているかな
プロペラをつけた 冬の枝

上空には 本物の ヘリコプターが旋回し
イーストアイを 見守っている

ゆっくり じっくり 進むよ
低速スピードでね

早ければ 良いってモンじゃあ ないのです
まだ もう少し しがみついていたいのと
小さな プロペラ 呟いてみた

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自由詩 冬のプロペラ Copyright 藤鈴呼 2016-07-16 22:17:26
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