親愛ある手紙に宛てて
水宮うみ

「世界は鮮やかなホワイトだね。」。
彼女はそう言って利き手を股間に突き刺した。濁った赤が澄み渡った。
午前五百六十七時に起きて夜食食べてボディーソープで歯を磨く。
ありとあらゆるものが存在していないから僕はここにいる。
憶えていないのに、憶えていないふりをしてしまったから、生きているのに、生きているふりをしてしまったんだよ。
こんにちは。誰があなたですか?
知らねえよお前何星人だよ。


自由詩 親愛ある手紙に宛てて Copyright 水宮うみ 2016-05-23 18:22:38
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