接近
坂本瞳子

稀に見る真剣な眼差しに
早まる鼓動は
私のものなのか
あなたのそれか

区別がつかないほど
かつてない近い距離で
手に触れることなく
想いが交差するのを感じ

悦に入る既のところで
踏み留まって平静を装い
言葉の一つも発さずにおいて
ただただ募らせる


自由詩 接近 Copyright 坂本瞳子 2016-05-22 12:19:31
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