外れくじ
深水遊脚



鉛筆の手紙 未練は消しゴムで消したい雑なセックスばかり


自転車で登り坂ゆく鳴り止まぬ音楽はまだあのソロの前


外れくじ捨てなかったねいつだって話の長い君ありがとう


手の込んだ晩餐終えたキッチンで詩集をとじた午前二時半


愛だけは欲しくなくて重ねる嘘に騙されたい人の愛が重くて


短歌 外れくじ Copyright 深水遊脚 2016-05-21 23:37:54
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