点目ビーズの君に乾杯
藤鈴呼


当たり前のことを
したり顔で告げる悪魔を
私は信用しない

当たり前だけれど
苦しみをも享受しながら
笑う天使を
私は愛する

そんな私は天邪鬼
邪険にされることが最も好きで
せせこましい場所を
チョロチョロと動き回るモンだから
たまに本気でバカにされる

たまに
本気で

本気で こう思っているから
おめでたいねと笑われて
それが 酒の肴

ねぇ 鮭が遡上しているの
ギッコンバッタン尾を振って
あちらこちらのキレイな鱗を
ちょっと赤黒く染め上げながら
それでも 昇るのね

天まで昇りたいのかしら
そんなこと言われたら
あたし 目が 点になるわ

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自由詩 点目ビーズの君に乾杯 Copyright 藤鈴呼 2016-05-19 21:02:09
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