四行詩
ハァモニィベル
:四行詩:
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「迷宮入事件の深層」
詩の、死亡推定時刻に、
あなたは、いったい何をしていましたか?
偶像崇拝?異端審問? えっ、罪の無い作文を書いてた?
みんなやってるだって?とうとう白状したね。
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「わたしは」
物語を理解したとき大人になっていた
忘れたはずの四つの理由が
四つの短編へと成長しながら
崩壊と創造が産んだ記憶の孤児になる
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「旅程」
旅の果てる場所から、微かに意味の音がする
倒置された人生の声か/それとも聴覚が雨季に入った為なのか
灰色の泥の粥がベットリ垂れ下がったまま
ぬるい滝になって落ちてゆく音が続いていた
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「音」
ある夜のこと
気づかずに誰かが何かを踏みつけた
ひ弱な批評の眼球が踏まれて拉げた音に
それは,少し―似ていた。
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「最後に」
沈黙と,
否定の中で,完成する一生
それでも やわらかな
小さき草の
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《2016-5/9~5/13:私のプチ企画「四行詩を書こう!」に追加集成した作品.》
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