ただのみきや

石の中から掴みだし
ほとばしる火の
洗礼により
おまえ打たれ
錬られ砥がれ
握られた人と共にあって

土を切り開き
木を切り倒し
人を切り裂いて
国を興しまた滅ぼし
繁栄と文化
時代を運んだ新しい機械

今や「やわらかい」が支配
おまえ従属し
消費され
再生され
火花散らす鉄工場
おまえ焼ける匂い



        《鐵:2016年4月28日》







自由詩Copyright ただのみきや 2016-05-01 00:07:27
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