いっとうの流れ星
印あかり

パリィン。

斬りつけるような輝き

立体に組みたてることを
途中で飽きられ
かたちにならなかった僕らの
最後の復讐

(また皿が割れた。
お母さん、お母さん。
僕 お母さんを愛するために
かたちになろうとした)


パリィン。

何の音だか
わからなくなっていく

僕は翡翠の尾をひき
唸りをあげて
躯をこぼしながら
きおくを塵にしていく

でも、それはなんだか
悲しいような気がするな

お母さん。

煙になったこころが
柔らかく輝きはじめる


自由詩 いっとうの流れ星 Copyright 印あかり 2016-04-22 13:08:30
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