神聖
印あかり

天使の影をみたくて
窓べりに腰かけて朝をまつ

鳥の囀りと 衣擦れが
うるさくて天使は来られない

震えるからだをかためても
鳥は鳴く

こらえきれず風も漏れはじめた








地に落ちた
ラナンキュラスの影をじっと見ている

朝が終わる

ようやく顔をあげて
僕の影さえない
ぽっかり大きな空をみた


自由詩 神聖 Copyright 印あかり 2016-04-21 05:12:09
notebook Home 戻る