無をゆく舟   /課題投稿
ハァモニィベル

 無をゆく舟

       ハァモニィベル


点景(へ)
流れ混む
厚い
ウリムの闇。

それが、
炎に似た
輪郭の影を
灼き尽くしていく

再び――、

人間に
ならなければ(+)ならない
何かを
また
奪うために

(受け入れるには
  海でなければ
  (+)ならない)


......「?」......
 帆を張ってゆく


故郷から
流れ着いた
汚れし川。
   の
渇望の軌道の上を
辿って
 うつろふ
仮借なき永遠の舟

  一艘の。


みずからの砂漠(が)
広がる
自身の森(の)

何故か)その陰(で

洞穴の奥へ とーおく へと
原因にへと (向かって)


 罅び割れた底(を)


編み出し発明した幸福(が)
落下する岩の如く
日々、傷つけていく


その 互いの上(を)


真っ暗な夜の乳房へと転がりながら
無量の太陽が課金する朝に(へ)と














《 2016年四月十五日, プチきかく参加投稿作品》


自由詩 無をゆく舟   /課題投稿 Copyright ハァモニィベル 2016-04-15 16:37:15
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