酒場にて
レタス

重い銀のライターで炎を灯した刹那
冷たい過去を浮かべて
薄笑いをした

紫煙に過ちを想い出し

真紅のドレスを纏ったマリーに
こうべを垂れて
俺はただの苦笑い

グレンリベットをもう一杯
遅いぜ!親爺!
今夜の俺は荒れているんだ…

きのうは桜が見事だったから
余計にな…


神戸のお前
末期の肝臓ガンなのだから
お前の好きなコルドンブルーを
ガンガン飲めよ

もうだめなのだから

ショートホープが眼に染みる
午前0時までは
まだ1時間はあるさ


自由詩 酒場にて Copyright レタス 2016-04-07 22:57:50
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