ライカントロピ
ayu-m



ぶっちゃけ僕には牙がある

人間を串刺しにできちゃうくらいの牙がある

鏡を見ると瞳孔は縦長である

射抜く程の

うなじから背骨を伝い落ち真っ黒な毛が逆立つ

鼻腔は伸びてゆき歯肉が湾曲してゆく

ほお骨にまでむくじゃらになって

指の先から軋む様に爪先が顔を出しこじあけて

嗚呼




ライカントロピ





闇夜を抜けて

食物を探す

君の喉ぶえ



自由詩 ライカントロピ Copyright ayu-m 2005-02-23 12:18:46
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