てんせい
狩心

とにかくすべてがおもい
だからつかれてなにもしたくない
となるとだんだんとわたしはしょうめつする

よるにうかぶちいさなわくせいよ
いつのまにかそんなとおくにわたしが
いるなんて
このわたしとそのわたしをつなぐたくさんのわたしのぶんしん
ざんぞうたちがかいだんになって
そこにいけといざなう
わたしはこわい

れいになるわたしは
ひとでなくなり、ことになる
ことはじぶんのためではなく
じぶんいがいのものたちのためにいる

すきとおったものは
だれかにみられても
きづかれはしない

じゅんすいへとながれていくけしきのなかで
ことのしんどうをはもんさせていどうする
えんえんとすきとおっていくれいたちの
かいだんばなしがおんかいをあげて

せかいじゅうがうるさい
どこまでもどこまでもだんかいがつづき
せきかぜだけのおとのせかいに
こうねつをもたらす
だんだんのなかにみちがあふれて
うなされるまいごのよわきれいたち
うんうんとうなずいて
すべてをうけとめながら、
たすけをもとめている

おもいからはにげられない
わたしがしょうめつしても
おもいはつぎのわたしを
まっている

わたしはこわい

どこにもつながらないように
ねがいはかいだんからみをなげて
れいであることをやめて
じめんにひろがる
ちだまり
であることをえらんだ

そこにはてんせいはなく
ただただ
しだけがあった

ごっかんがみをつつむ
ねむらないようにと
みみもとでささやく

じめんをはしってくるわたしのぶんしん
ざんぞうたちが
ねがいの、ちだまりの、しに
かさなる
いつのまにかまたじめんのうえにたたされたれいのわたしは
えんえんとなきながらいろづく

いろづいたものは
まただれかにみられて
れいたちがおりなす
ことのしんどうをあびながら
おもい
からだ

いきていかなければならない


自由詩 てんせい Copyright 狩心 2016-02-29 17:09:00
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