HAL

星々は瞬かず 月は今宵も新月
永遠のように夜は深く
宇宙のように果てなく
そして愛のように孤独だ

朝刊の放り込まれる音がして
偽善者のような眩しい陽が昇り
見えなくていいものまでも白日の元に晒す

だがどんな睡眠薬もぼくを眠りに誘わない
無論目覚めることのない眠りは知っている
随分と前からぼくは充分に気がついている

ただ少なくとも二度とぼくが選ぶことはない
また長い夜が来ようと同じ朝が来ようともだ
その気持ちがいつか変わることは永遠にない


自由詩Copyright HAL 2016-02-22 04:39:28
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