出来損ないのアンドロイドであるところの私
快晴

出来損ないのアンドロイドであるところの私
溶けていくウイスキーグラスの中の氷
オイルの切れたネジがまた狂ってしまったようで
昼夜はいつかの「不適切な関係」になり
無理矢理ゼンマイを回そうとする君を傷つける
まず正確に狂っていくという論理がおかしいのだが
もし正確に二時間三十分ずつ狂っていくとするならば
ネジが正常に戻るのは今日から数えて何日目

出来損ないのアンドロイドであるところの私
残り三本しかない煙草のうちの一本を吸う
一番近いコンビニまで歩いて五分
沈み込んで白濁した憂鬱な真夜中
だからたった一本の煙草をまるで一個の命のように
別れを前提とした付き合いの女との情事のように味わう
丸めて捨てられたメモ帳に書かれた文字はI HATE YOU
永遠に途切れない最高の愛の言葉

出来損ないのアンドロイドであるところの私
意味の無い言葉で白紙のノートを埋め尽くす
いつまで続ければいい
誰かにとってはただの茶番でしかない私の人生
私にしてみれば限りなく無益に近いかもしれぬ戦争
ゲームなんかではない
最後に一言言わしてもらおう
私はただ抱きしめて欲しかっただけ


自由詩 出来損ないのアンドロイドであるところの私 Copyright 快晴 2005-02-22 02:58:07
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