出来損ないのアンドロイドであるところの私
快晴
出来損ないのアンドロイドであるところの私
溶けていくウイスキーグラスの中の氷
オイルの切れたネジがまた狂ってしまったようで
昼夜はいつかの「不適切な関係」になり
無理矢理ゼンマイを回そうとする君を傷つける
まず正確に狂っていくという論理がおかしいのだが
もし正確に二時間三十分ずつ狂っていくとするならば
ネジが正常に戻るのは今日から数えて何日目
出来損ないのアンドロイドであるところの私
残り三本しかない煙草のうちの一本を吸う
一番近いコンビニまで歩いて五分
沈み込んで白濁した憂鬱な真夜中
だからたった一本の煙草をまるで一個の命のように
別れを前提とした付き合いの女との情事のように味わう
丸めて捨てられたメモ帳に書かれた文字はI HATE YOU
永遠に途切れない最高の愛の言葉
出来損ないのアンドロイドであるところの私
意味の無い言葉で白紙のノートを埋め尽くす
いつまで続ければいい
誰かにとってはただの茶番でしかない私の人生
私にしてみれば限りなく無益に近いかもしれぬ戦争
ゲームなんかではない
最後に一言言わしてもらおう
私はただ抱きしめて欲しかっただけ