老細胞の呟き 四
信天翁

  平均余命が 一桁となって
諦観の半旗が たれさがるなか
      いまさら なにに
     こだわり とらわれ
     とまどっているのか

   過ぎ散ったかげぼうしは
 はるかに薄まるばかりであり
  近くにせまりくる案山子は
  迷彩服をまとっているだけ
           なのに


自由詩 老細胞の呟き 四 Copyright 信天翁 2016-02-12 13:57:14
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