光の感触

日光を反射した光は
触れようにも
手の中に収まりはしない。

触れようとした途端に
手の甲に滑って流れてしまうから

私が触れようとしてることさえ
太陽の子どもは
気付いていないようで

私の手が
光を掴む

するり
光が滑った

私の手の中に
光は収まらず
手の甲に。

光の感触はない

ただ温度はあった。
じんわりと暖かい

光の感触が知りたい
硬いのか柔らかいのか
温度しか教えてくれない
君がいじらしく、愛おしい

いつもいつも、いつも
触れようとしてるのに。
行ってしまわないよう
手を被せて抑えているのに。

気がついたら
いつも君は手の甲の上
かたちは無く
光の温度だけを携えて


自由詩 光の感触 Copyright  2016-02-02 09:11:53
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