寂しい味。
梓ゆい

お父さんが白い箱になって帰ってきた日の晩、白い布と木箱に覆われた陶器の蓋を開けて
一つまみの欠片を持ち去った。
指先に付いた欠片の粉を口に含んだら、あまりにも苦くて・・・・苦くて・・・・身体はお父さんの骨を拒絶した。


散文(批評随筆小説等) 寂しい味。 Copyright 梓ゆい 2016-02-01 19:33:12
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