告知
たけし

口笛の奏で、目覚めてこの夜
澄んで響く何処から

明るい旋律音色のループ
微妙に低く高く魅惑の相

聴き入るうちに潮騒磯の香
漂いザワメキ布団が波打つ

扉開いて弓形の白浜
広がり誘い出され半月煌々

⊿〇

気付けば俺は白装束
月下の衣は純白に映え

手招きしながら波間に立つ女
反り返る首の白く浮き上がり

波飛沫浴び濡れて艶めく激しい痙攣
今にも逝く様に俺は堪らず二歩、三歩

身起し進めば沈み込む
白砂はドロリと液状に

戸惑う俺に女の高笑い
〈まだまだ未練がおありのようで〉

〇⊿

笑い声は消え再び口笛の奏で
飄々と鳴り響く、より澄み渡り


自由詩 告知 Copyright たけし 2016-01-20 20:47:34
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