ナイフを捨てた少年
颯太@

悲しみで染まる紫陽花
雨を切り裂く国道の音

溜め息で回る風車華麗に
壁に囲まれた部屋薄暗く

孤独の影作る液晶の青空
眩しくて眩しくて

ナイフを捨てた少年

傷付いた心を抱えるだけで精一杯
蘇る記憶 喜びは遠くで滲む

涙で錆び付いた積乱雲
宇宙から放たれた太陽光

世界は一秒で終わる


街で見付けた少女の体温
同じ傷跡大人を睨む少年

鳴り止まない踏切赤の点滅
何時迄も吹き荒れる鉄の風

握り締める少年の手は強く
聞こえない聞こえない

少女の声は強く

傷付いた心を支えるだけで精一杯
蘇る記憶 寄り添うは憂いばかり

悲しみで染まる紫陽花
雨を切り裂く国道の音

涙目で見つめ返す少女

未来は一秒で変わる


自由詩 ナイフを捨てた少年 Copyright 颯太@ 2016-01-19 18:13:16
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