瞳孔
もり



もうほとんどが
瞳孔だった時分に
コエはそこいらの
ロックンロールより頭蓋に響いた
トンネル抜けた瞬間の
はじめての閃光に驚いて
ボリュームいじくっちまったのさ
収縮するすみ塗りの地球で
とにかく外はやかましかったから
共用だと思ってたら
小さく名前が書かれてて
どやされたりもしたね
金で解決するなら 黙って働くよ
ついにぶっ壊れちまったのさ
曲調はいくぶん穏やかになったが
それでも窓硝子を震わせる勢いだ
おれは揺れる風景を見つめながら
とりあえず一服をきめこんでる
太陽は隠れてんのに ただの点になった瞳孔 その穴からも 煙が出てる



自由詩 瞳孔 Copyright もり 2016-01-17 01:33:32
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