バター
はるな


朝にはりついた夜はかわいて
とかげみたいにちいさく息をしていた
バターひとかけら食べさせてやる
もうおそいのだ、 外は朝で
朝がきたからにはまた夜まで待たなければならないし
夜がきてしまえばまた朝まで耐えなければならない
煮えすぎた言葉が鍋いっぱいに滾っている



自由詩 バター Copyright はるな 2016-01-17 00:52:29
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